2006.11.18
The 16th Cartier Awards
11月15日、イギリス・ロンドンで2006年のCartier Award(カルティエ賞)が発表され、11月26日のジャパンカップへ向けて日本で順調に調整されているOuija Board(牝5、E.Dunlop)が年度代表馬に選出された。Ouija Boardは2004年にも年度代表馬に選出されており、Cartier Award史上、初めてとなる2度目の年度代表馬受賞となった。
▼Ouija secures horse of year title(BBC SPORT)
▼Ouija Board captures another award(FOX Sports)
■年度代表馬、最優秀古馬:Ouija Board
父Cape Cross(Danzig系)、母Selection Board(その父Welsh Pageant(Owen Tudor系))という血統のイギリス産馬。G1勝利は2004年Oaks、Irish Oaks、2005年Hong Kong Vase、2006年Prince of Wales's Stakes、Nassau Stakes、そして2004、2006年Breeders' Cup Filly & Mare Turfの7勝。昨年のジャパンカップにも来日し、Alkaasedの5着となったことで日本のファンにもお馴染みの“世界を股にかける女”。先日行われたBC Mare & Fillyでも並み居る強豪牝馬を子供扱いにし、同レース2勝目を達成した。今年のJCは外国調教馬が史上最低の頭数となり、レースの存在意義まで問われている状態であるが、欧州年度代表馬の彼女の参戦が唯一の救いと言えるだろうか。昨年のJCはまだ8〜9割程度の出来だったと思われるが、今年は牡馬相手のArcを回避し、まだフレッシュな状態か。今回はメンバー的に人気が予想される(2、3番人気か)が、Dettori騎乗もあり、分の悪いハーツクライに借りを返す可能性はある。もちろんディープとの初対決も注目。
他のCartier Award各部門の受賞馬は次のとおり。
■最優秀2歳牡馬:Teofilo
父Galileo(Sadler's Wells系)、母Speirbhean(その父Danehill(Danzig系))という血統のアイルランド産馬。Dewhurst Stakes、Futurity Stakesと2つの2歳G1を制し、2歳馬ながら年度代表馬の声もあった。
■最優秀2歳牝馬:Finsceal Beo
父Mr. Greeley(Mr. Prospector系)、母Musical Treat(その父Royal Academy(Nijinsky系))という血統のアイルランド産馬。凱旋門賞当日のPrix Marcel Boussacを5馬身差の圧勝で重賞初制覇がG1制覇となった。
■最優秀3歳牡馬:George Washington
父Danehill(Danzig系)、母Bordighera(その父Alysheba(Raise a Native系))という血統のアイルランド産馬。G1勝利は2005年Phoenix Stakes、National Stakes、2006年2,000 Guineas、Queen Elizabeth II Stakesの4勝。同馬は昨年もCartier Award最優秀2歳牡馬を受賞しており、2年連続のCartier Award受賞。これは史上初の快挙となる。今シーズン半ばには多少のもたつきも見せたが、QE IIで欧州マイル界を制圧。先日行われたBreeders' CupではMileではなく果敢に最高峰のClassicに挑戦。初ダートを考えれば健闘の6着をスコアした。まだ上積みがありそうではあったが、既に来シーズンからのスタッドインが決まっている。
■最優秀3歳牝馬:Mandesha
父Desert Style(Danzig系)、母Mandalara(その父Lahib(Riverman系))という血統のフランス産馬。G1勝利は2006年Prix d'Astarte、Prix Vermeille、Prix de l'Operaの3勝。凱旋門賞当日に行われたPrix de l'OperaではライバルのAlexandrovaを完封し、欧州最強3歳牝馬の称号を手に入れた。
■最優秀ステイヤー:Yeats
父Sadler's Wells(Northern Dancer系)、母Lyndonville(その父Top Ville(Dante系))という血統のアイルランド産馬。G1勝ちは2005年Coronation Cup、2006年Gold Cup。先日、デルタブルースが勝ったMelbourne Cupでも有力馬の1頭として出走したが、トップハンデが響き7着に敗退している。
■最優秀スプリンター:Reverence
父Mark of Esteem(Mill Reef系)、母Imperial Bailiwick(その父Imperial Frontier(Lyphard系))という血統のイギリス産馬。G1勝利は2006年Nunthorpe Stakes、Sprint Cup。今シーズンは負けた回数も多かったが、夏場のスプリントG1連勝が結果的に受賞の決め手になったか。
▼Ouija secures horse of year title(BBC SPORT)
▼Ouija Board captures another award(FOX Sports)
■年度代表馬、最優秀古馬:Ouija Board
父Cape Cross(Danzig系)、母Selection Board(その父Welsh Pageant(Owen Tudor系))という血統のイギリス産馬。G1勝利は2004年Oaks、Irish Oaks、2005年Hong Kong Vase、2006年Prince of Wales's Stakes、Nassau Stakes、そして2004、2006年Breeders' Cup Filly & Mare Turfの7勝。昨年のジャパンカップにも来日し、Alkaasedの5着となったことで日本のファンにもお馴染みの“世界を股にかける女”。先日行われたBC Mare & Fillyでも並み居る強豪牝馬を子供扱いにし、同レース2勝目を達成した。今年のJCは外国調教馬が史上最低の頭数となり、レースの存在意義まで問われている状態であるが、欧州年度代表馬の彼女の参戦が唯一の救いと言えるだろうか。昨年のJCはまだ8〜9割程度の出来だったと思われるが、今年は牡馬相手のArcを回避し、まだフレッシュな状態か。今回はメンバー的に人気が予想される(2、3番人気か)が、Dettori騎乗もあり、分の悪いハーツクライに借りを返す可能性はある。もちろんディープとの初対決も注目。
他のCartier Award各部門の受賞馬は次のとおり。
■最優秀2歳牡馬:Teofilo
父Galileo(Sadler's Wells系)、母Speirbhean(その父Danehill(Danzig系))という血統のアイルランド産馬。Dewhurst Stakes、Futurity Stakesと2つの2歳G1を制し、2歳馬ながら年度代表馬の声もあった。
■最優秀2歳牝馬:Finsceal Beo
父Mr. Greeley(Mr. Prospector系)、母Musical Treat(その父Royal Academy(Nijinsky系))という血統のアイルランド産馬。凱旋門賞当日のPrix Marcel Boussacを5馬身差の圧勝で重賞初制覇がG1制覇となった。
■最優秀3歳牡馬:George Washington
父Danehill(Danzig系)、母Bordighera(その父Alysheba(Raise a Native系))という血統のアイルランド産馬。G1勝利は2005年Phoenix Stakes、National Stakes、2006年2,000 Guineas、Queen Elizabeth II Stakesの4勝。同馬は昨年もCartier Award最優秀2歳牡馬を受賞しており、2年連続のCartier Award受賞。これは史上初の快挙となる。今シーズン半ばには多少のもたつきも見せたが、QE IIで欧州マイル界を制圧。先日行われたBreeders' CupではMileではなく果敢に最高峰のClassicに挑戦。初ダートを考えれば健闘の6着をスコアした。まだ上積みがありそうではあったが、既に来シーズンからのスタッドインが決まっている。
■最優秀3歳牝馬:Mandesha
父Desert Style(Danzig系)、母Mandalara(その父Lahib(Riverman系))という血統のフランス産馬。G1勝利は2006年Prix d'Astarte、Prix Vermeille、Prix de l'Operaの3勝。凱旋門賞当日に行われたPrix de l'OperaではライバルのAlexandrovaを完封し、欧州最強3歳牝馬の称号を手に入れた。
■最優秀ステイヤー:Yeats
父Sadler's Wells(Northern Dancer系)、母Lyndonville(その父Top Ville(Dante系))という血統のアイルランド産馬。G1勝ちは2005年Coronation Cup、2006年Gold Cup。先日、デルタブルースが勝ったMelbourne Cupでも有力馬の1頭として出走したが、トップハンデが響き7着に敗退している。
■最優秀スプリンター:Reverence
父Mark of Esteem(Mill Reef系)、母Imperial Bailiwick(その父Imperial Frontier(Lyphard系))という血統のイギリス産馬。G1勝利は2006年Nunthorpe Stakes、Sprint Cup。今シーズンは負けた回数も多かったが、夏場のスプリントG1連勝が結果的に受賞の決め手になったか。
2006.11.17
ディープインパクト凱旋門賞失格
ディープはやはり失格 - 凱旋門賞後の検査で禁止薬物のイプラトロピウムが検出されたディープインパクト(牡4、栗東・池江泰郎)にフランスギャロから「凱旋門賞を失格とする」との正式裁定が下った。その結果、3着賞金は剥奪、池江調教師には制裁金が課せられた。
▼ディープインパクトの薬物検出事案に対するフランスギャロによる処分の決定について(JRA)
▼ディープは失格、調教師に罰金200万円 凱旋門賞処分(朝日新聞)
▼ディープインパクトは凱旋門賞失格・禁止薬物検出で裁定(日本経済新聞)
▼ディープ、凱旋門賞は失格…調教師に制裁金(読売新聞)
▼ディープ、凱旋門賞は失格処分 調教師に制裁金(毎日新聞)
▼ディープは凱旋門賞失格、制裁金も 残念な結果で終結(産経新聞)
▼インパクト凱旋門賞3着は失格(日刊スポーツ)
▼ディープ凱旋門賞失格、池江郎師に制裁金 国内レースは出走可能(サンケイスポーツ)
▼ディープインパクト 凱旋門賞失格(スポーツニッポン)
▼ディープインパクト 失格処分(デイリースポーツ)
▼ディープインパクトは凱旋門賞失格処分(スポーツ報知)
▼Deep Impact disqualified from Arc(BBC SPORT)
10月19日にこの事実が明るみに出た時から、このような裁定が下ることは予想できたため、禁止薬物検出時に比べれば動揺は少ない。が、やはりぽっかりと心に穴が開いてしまったことは否定できない。
それは、私自身が今年の凱旋門賞を観戦するために渡仏したからでは決してない。私はディープインパクトが出走するから渡仏した訳ではなく、単に自分の競馬ファンとしての夢である「日本調教馬の凱旋門賞制覇」を叶えたかっただけだ。過去にパリに置いて来た大きな“忘れ物”を取りに行きたかっただけだ。たとえ今年、凱旋門賞に挑戦したのがディープでなくとも、私の夢を託せるサラブレッドであれば私は渡仏していた。
JRA、フランスギャロの共同発表を見る限り、故意による薬物の投与ではなく、尿検査で薬物が検出されたことは結果として陣営の過失ではある。だが、全力でディープを大目標に向かって仕上げていた池江厩舎関係者には非常に申し訳ないが、「人災」という言葉を使わせていただく他ない。
ディープインパクトという競走馬には何らの責めもない。凱旋門賞当日は、体調を崩していて全力を出し切れなかったのかも知れないのだが、それでもハンデ戦の如き斤量差のある凱旋門賞で3着、同斤の馬には1頭も先着を許していない・・・十分胸を張れる成績である。3着が大したことのない成績に思えてしまうのは、マスコミの異様なまでの煽り、主催者の馬鹿げたはしゃぎ方、そして我々ファンが抱いてしまった大きすぎる幻想から来るものである。
その胸を張っても良い「凱旋門賞3着」という成績が、今回の裁定によって「凱旋門賞失格」に変わってしまった。ディープインパクトが今年の凱旋門賞に出走して3着という記録を残したことは幻になってしまったのである。それが一番残念でならない。失格という事は最初からレースに参加していないことと同義になってしまう。ディープがあの日見せたパフォーマンスは全くの徒労になってしまったのである。
名馬の戦績に大きな傷をつけてしまった関係者各位は、たとえそれが過失によるものであったとしても深く反省して欲しい。池江厩舎関係者を責める気持ちを私は少しも抱いていないし、抱くつもりもない。私が渡仏したのは自分の夢を叶えに行っただけだ。今後、夢の続きを再び見られると思えば安い投資である。関係者は反省して今後に生かせば良い。後年、ディープに続き凱旋門賞に挑戦する馬が必ず現れるだろう。その時に今回の教訓が糧となればいい。競馬はずっと続いていくのだから。
▼ディープインパクトの薬物検出事案に対するフランスギャロによる処分の決定について(JRA)
▼ディープは失格、調教師に罰金200万円 凱旋門賞処分(朝日新聞)
▼ディープインパクトは凱旋門賞失格・禁止薬物検出で裁定(日本経済新聞)
▼ディープ、凱旋門賞は失格…調教師に制裁金(読売新聞)
▼ディープ、凱旋門賞は失格処分 調教師に制裁金(毎日新聞)
▼ディープは凱旋門賞失格、制裁金も 残念な結果で終結(産経新聞)
▼インパクト凱旋門賞3着は失格(日刊スポーツ)
▼ディープ凱旋門賞失格、池江郎師に制裁金 国内レースは出走可能(サンケイスポーツ)
▼ディープインパクト 凱旋門賞失格(スポーツニッポン)
▼ディープインパクト 失格処分(デイリースポーツ)
▼ディープインパクトは凱旋門賞失格処分(スポーツ報知)
▼Deep Impact disqualified from Arc(BBC SPORT)
10月19日にこの事実が明るみに出た時から、このような裁定が下ることは予想できたため、禁止薬物検出時に比べれば動揺は少ない。が、やはりぽっかりと心に穴が開いてしまったことは否定できない。
それは、私自身が今年の凱旋門賞を観戦するために渡仏したからでは決してない。私はディープインパクトが出走するから渡仏した訳ではなく、単に自分の競馬ファンとしての夢である「日本調教馬の凱旋門賞制覇」を叶えたかっただけだ。過去にパリに置いて来た大きな“忘れ物”を取りに行きたかっただけだ。たとえ今年、凱旋門賞に挑戦したのがディープでなくとも、私の夢を託せるサラブレッドであれば私は渡仏していた。
JRA、フランスギャロの共同発表を見る限り、故意による薬物の投与ではなく、尿検査で薬物が検出されたことは結果として陣営の過失ではある。だが、全力でディープを大目標に向かって仕上げていた池江厩舎関係者には非常に申し訳ないが、「人災」という言葉を使わせていただく他ない。
ディープインパクトという競走馬には何らの責めもない。凱旋門賞当日は、体調を崩していて全力を出し切れなかったのかも知れないのだが、それでもハンデ戦の如き斤量差のある凱旋門賞で3着、同斤の馬には1頭も先着を許していない・・・十分胸を張れる成績である。3着が大したことのない成績に思えてしまうのは、マスコミの異様なまでの煽り、主催者の馬鹿げたはしゃぎ方、そして我々ファンが抱いてしまった大きすぎる幻想から来るものである。
その胸を張っても良い「凱旋門賞3着」という成績が、今回の裁定によって「凱旋門賞失格」に変わってしまった。ディープインパクトが今年の凱旋門賞に出走して3着という記録を残したことは幻になってしまったのである。それが一番残念でならない。失格という事は最初からレースに参加していないことと同義になってしまう。ディープがあの日見せたパフォーマンスは全くの徒労になってしまったのである。
名馬の戦績に大きな傷をつけてしまった関係者各位は、たとえそれが過失によるものであったとしても深く反省して欲しい。池江厩舎関係者を責める気持ちを私は少しも抱いていないし、抱くつもりもない。私が渡仏したのは自分の夢を叶えに行っただけだ。今後、夢の続きを再び見られると思えば安い投資である。関係者は反省して今後に生かせば良い。後年、ディープに続き凱旋門賞に挑戦する馬が必ず現れるだろう。その時に今回の教訓が糧となればいい。競馬はずっと続いていくのだから。
2006.11.10
Pine Islandの死が加熱させる議論
先日、盛況のうちに幕を閉じた今年のBreeders' Cup World Championships。桁外れの強さを見せたJevenileのStreet Sense、真の強者が誰かを自らの実力で証明して見せたClassicのInvasorなど、新たな世界的スターを生み出したのが「明」の部分とすると、「暗」は2頭の故障馬を出してしまい、そのうちPine Islandが残念ながら安楽死処分となってしまったDistaffということになるだろう。
「競走馬にとって安全な馬場とは一体何のか?」・・・競馬にとって永遠の課題と言えるテーマについて、Distaffでの残念な事故をきっかけに、アメリカでは激しく議論されていると言う。
「ベイヤー指数」で著名なAndrew Beyer氏がこの件についてコラムを書いていたので、ここで紹介してみたい。
▼Cup accelerates surface discussions(Daily Raicing Form)
▼Breakdowns to Sharpen Surface Debate(Washington Post)
記事を要約すると、
・第23回ブリーダーズカップは競馬産業にとって、大きな転換点になるだろう。北米ではいくつかの競馬場でポリトラックが導入済であるが、伝統的なダートトラックが良いのか、ポリトラックがより良い馬場なのかについては議論が二分している。
・馬場と競走馬の故障についての因果関係については確固たる証拠が何もないし、ポリトラックがダートトラックよりも安全だという決定的な証拠もまだないが、Distaffにおける事故によって、ダートをポリトラックに変えるべきだとの声が強まっている。
・土曜日のChurchill Downsの馬場とDistaffでの事故の関連性については議論のある所だが、馬場のクッションであるダートが事故に大きく関係していることは議論の余地がない。
・というのもいつもはフェアで、出走した全ての馬に対して勝つチャンスを与えるChurchill Downsの馬場が、異常なまでにインコースが有利だったからである(1番枠の馬が大活躍した)。ClassicのInvasorだけが外からBernardiniを抜き去ったが、彼も直線に向くまではインでじっとしていた。
・Jevenileで記録的な大差をつけ、2007年のKentucky DerbyにおけるFavoriteに躍り出たStreet Senseは当日のトラックバイアスにかなり助けられた可能性が高い。
・BernardiniはBC前までの6連勝が単に相手が弱かっただけという評価を覆し、彼が真に偉大な競走馬であると証明するチャンスを逸してしまった。
記事で名前が出ているKeeneland、Hollywood Parkではポリトラックを導入済であり、Pine Islandの安楽死を機に、北米で急速にポリトラック導入論が高まることが予想される。「歴史的な転換点」という今年のBreeders' Cup。近い将来、Breeders' Cupの頂上決戦がダートコースではなく、ポリトラックコースで行われる日が来るのかも知れない。
「競走馬にとって安全な馬場とは一体何のか?」・・・競馬にとって永遠の課題と言えるテーマについて、Distaffでの残念な事故をきっかけに、アメリカでは激しく議論されていると言う。
「ベイヤー指数」で著名なAndrew Beyer氏がこの件についてコラムを書いていたので、ここで紹介してみたい。
▼Cup accelerates surface discussions(Daily Raicing Form)
▼Breakdowns to Sharpen Surface Debate(Washington Post)
記事を要約すると、
・第23回ブリーダーズカップは競馬産業にとって、大きな転換点になるだろう。北米ではいくつかの競馬場でポリトラックが導入済であるが、伝統的なダートトラックが良いのか、ポリトラックがより良い馬場なのかについては議論が二分している。
・馬場と競走馬の故障についての因果関係については確固たる証拠が何もないし、ポリトラックがダートトラックよりも安全だという決定的な証拠もまだないが、Distaffにおける事故によって、ダートをポリトラックに変えるべきだとの声が強まっている。
・土曜日のChurchill Downsの馬場とDistaffでの事故の関連性については議論のある所だが、馬場のクッションであるダートが事故に大きく関係していることは議論の余地がない。
・というのもいつもはフェアで、出走した全ての馬に対して勝つチャンスを与えるChurchill Downsの馬場が、異常なまでにインコースが有利だったからである(1番枠の馬が大活躍した)。ClassicのInvasorだけが外からBernardiniを抜き去ったが、彼も直線に向くまではインでじっとしていた。
・Jevenileで記録的な大差をつけ、2007年のKentucky DerbyにおけるFavoriteに躍り出たStreet Senseは当日のトラックバイアスにかなり助けられた可能性が高い。
・BernardiniはBC前までの6連勝が単に相手が弱かっただけという評価を覆し、彼が真に偉大な競走馬であると証明するチャンスを逸してしまった。
記事で名前が出ているKeeneland、Hollywood Parkではポリトラックを導入済であり、Pine Islandの安楽死を機に、北米で急速にポリトラック導入論が高まることが予想される。「歴史的な転換点」という今年のBreeders' Cup。近い将来、Breeders' Cupの頂上決戦がダートコースではなく、ポリトラックコースで行われる日が来るのかも知れない。
2006.09.27
Paris Turfストライキ中(笑)
何かディープネタでも探そうかなと思い、Paris Turfのサイトを訪れたところ、何と「ストライキ中」でした。フランスは結構、ストライキがあるとは聞いていましたが、こうやって目にするのは初めてです。凱旋門賞のため、パリ入りされる方は「greve(グレーヴ)=ストライキ」という単語が新聞等に載っていたら注意しましょう。トコトンやるみたいですよ、フランス人は(笑)。
2006.09.09
Electrocutionist急逝
今年のDubai World Cupの優勝馬で先日ハーツクライが出走した“キングジョージ”ではHurricane Runの2着となったElectrocutionistが土曜日の早朝急逝した。享年5歳。死因は心臓発作と思われる。
▼DEATH OF ELECTROCUTIONIST(Godolphin Stable)
▼GODOLPHIN LOSE WORLD CUP HERO(Sporting Life)
Electrocutionistは父Red Ransom(Roberto系)、母Elbaaha(その父Arazi(Blushing Groom系))という血統。昨年、ゼンノロブロイが遠征したInternational Stakes、カネヒキリが遠征したDubai World Cupをともに優勝し、ハーツクライが遠征した先日の“キングジョージ”では激しい叩き合いの末、Hurricane Runの2着に入った芝・ダートを問わない超実力馬で、今年、不振に喘いでいたGodolphinの欧州におけるエース的存在。当初はもうすぐ行われるIrish Champion Stakesに駒を進める予定だったが、体調が整わず、来月のChampion Stakesに目標を切り替えて調整されていたと考えられるが、残念ながら今回の悲報となってしまった。通算成績は12戦8勝。
日本からの遠征馬の前に昨年から高い壁として立ちはだかったことから非常に身近に感じる同馬。遠く海の向こうから冥福を祈りたい。合掌。
▼DEATH OF ELECTROCUTIONIST(Godolphin Stable)
▼GODOLPHIN LOSE WORLD CUP HERO(Sporting Life)
Electrocutionistは父Red Ransom(Roberto系)、母Elbaaha(その父Arazi(Blushing Groom系))という血統。昨年、ゼンノロブロイが遠征したInternational Stakes、カネヒキリが遠征したDubai World Cupをともに優勝し、ハーツクライが遠征した先日の“キングジョージ”では激しい叩き合いの末、Hurricane Runの2着に入った芝・ダートを問わない超実力馬で、今年、不振に喘いでいたGodolphinの欧州におけるエース的存在。当初はもうすぐ行われるIrish Champion Stakesに駒を進める予定だったが、体調が整わず、来月のChampion Stakesに目標を切り替えて調整されていたと考えられるが、残念ながら今回の悲報となってしまった。通算成績は12戦8勝。
日本からの遠征馬の前に昨年から高い壁として立ちはだかったことから非常に身近に感じる同馬。遠く海の向こうから冥福を祈りたい。合掌。
2006.09.07
Fallon騎手、BC騎乗を事実上断念
11月4日のBreeders' Cupでの騎乗を目指して、今年BCが行われるケンタッキー州でのライセンス交付を模索していたK.Fallon騎手だが、ライセンス交付活動を断念することが、彼の顧問弁護士チームから発表された。これで、Fallon騎手のBC騎乗は事実上なくなった。
▼FALLON TO MISS OUT ON BREEDERS'(Sporting Life)
▼Fallon's shock Cup exit leaves officials relieved(Guardian Unlimited)
▼Fallon ends pursuit of U.S. license(ESPN)
Fallon騎手は7月に八百長へ関与した疑いからイギリスで騎乗停止となった。8月にArlington Million他のG1レースに騎乗するため、アメリカでのライセンス交付を申請したがIllinois Raicing Boardがイギリスでの騎乗停止処分を尊重し、これを却下したことが今回の背景にある。アメリカの他の州が彼の騎乗を許さなかった以上、ケンタッキー州においてその裁定を覆すことは困難であるとFallon騎手サイドは考えた模様だ。今のところ、Fallon騎手はアイルランド、フランスなどの国での騎乗は停止されておらず、週末に行われるIrish Champion Stakes かPrix Foyに出走を予定しているHurricane Runへの騎乗は問題ない。
▼FALLON TO MISS OUT ON BREEDERS'(Sporting Life)
▼Fallon's shock Cup exit leaves officials relieved(Guardian Unlimited)
▼Fallon ends pursuit of U.S. license(ESPN)
Fallon騎手は7月に八百長へ関与した疑いからイギリスで騎乗停止となった。8月にArlington Million他のG1レースに騎乗するため、アメリカでのライセンス交付を申請したがIllinois Raicing Boardがイギリスでの騎乗停止処分を尊重し、これを却下したことが今回の背景にある。アメリカの他の州が彼の騎乗を許さなかった以上、ケンタッキー州においてその裁定を覆すことは困難であるとFallon騎手サイドは考えた模様だ。今のところ、Fallon騎手はアイルランド、フランスなどの国での騎乗は停止されておらず、週末に行われるIrish Champion Stakes かPrix Foyに出走を予定しているHurricane Runへの騎乗は問題ない。
2006.08.28
Bluegrass Cat引退
先日、アメリカのSaratoga競馬場で行われたTravers Stakes(G1)でBernardiniの2着になった今年のHaskell Invitational Handicap(G1)の覇者Bluegrass Cat(牡3、T.Pletcher厩舎)だが、レース後に骨折が判明しそのまま引退することとなった。
▼Haskell winner Bluegrass Cat retired(Thoroughbred Times)
Bluegrass Catは父Storm Cat(Storm Bird系)、母She's a Winner(その父A.P.Indy(Seattle Slew系))という血統。Kentucky Derbyでは闘病中のBarbaroの2着、Belmont StakesではJazilの2着とアメリカ3冠路線で健闘し、8月6日のHaskell Invitational Handicapで待望のG1初制覇を果たしていたが、先日のTravers StakesではBernardiniに7馬身半の差をつけられ完敗していた。通算成績11戦5勝。今後は、故障箇所の手術が行われるものと予想され、患部が治癒した後は、ケンタッキー州のWinStar Farmで種牡馬入りする見込み。
▼Haskell winner Bluegrass Cat retired(Thoroughbred Times)
Bluegrass Catは父Storm Cat(Storm Bird系)、母She's a Winner(その父A.P.Indy(Seattle Slew系))という血統。Kentucky Derbyでは闘病中のBarbaroの2着、Belmont StakesではJazilの2着とアメリカ3冠路線で健闘し、8月6日のHaskell Invitational Handicapで待望のG1初制覇を果たしていたが、先日のTravers StakesではBernardiniに7馬身半の差をつけられ完敗していた。通算成績11戦5勝。今後は、故障箇所の手術が行われるものと予想され、患部が治癒した後は、ケンタッキー州のWinStar Farmで種牡馬入りする見込み。


