6月1日(日)、東京競馬場で行われる第75回東京優駿

牝馬同様、混戦の牡馬クラシック。本来核となるべき皐月賞馬キャプテントゥーレは故障で戦線離脱し、混戦ムードに拍車が掛かる。別路線のNHKマイル組も強力で、春シーズンのクライマックスはまた難解な馬券を我々に提供しそうな雰囲気だ。

平成以降の19回の主要プレップの優勝馬のダービーでの成績は次のとおり。

皐月賞(7-2-2-7)
平成以降、7頭の2冠馬が誕生したが、その一方で7頭が馬群に沈んでいるというデータが残る。今年は皐月賞馬キャプテントゥーレが戦線離脱したため、2001年以来の皐月賞馬不在のダービーとなる。ちなみに2001年は皐月3着→皐月2着と上位が入れ替わっただけだった。少し古い話になるが1987年のダービーも皐月賞馬不在だったが、その時は皐月賞7着(4番人気)→NHK杯8着(22番人気)での決着。1番人気マティリアルは24頭立て18着と歩いた記録が残っている。

青葉賞(0-5-2-11)
1993年までOP特別で1994年から重賞に昇格したが、未だに優勝馬を輩出していないプレップ。ダービーと同距離で行われるため、本番でも「新星」としてそこそこ人気を集めることが多いが、人気を豪快に裏切るケースも目立つ。取扱いの難しいプレップ。

プリンシパルS(0-1-0-10)
2003年まで芝2,200で行われ、2004年から芝2,000。レース設立以来、馬券の対象になったのは設立初年度のダンスインザダークのみ。彼は皐月賞を回避した弥生賞馬。実績馬ならいざ知らず、ここを勝ったからと言って即ダービー通用とは言えないようだ。

京都新聞杯(1-3-0-9)
データは前身の京都4歳特別を含む(1999年まで)。菊TRから姿を変えたのが2000年のこと。その初年度にアグネスフライトが河内洋の夢を叶えた。ハーツクライ、インティライミが2着をゲットしたが、年によってレベルにバラつきがあるため、まるで勝負にならない年もある(例:昨年とか)。レベルの見極めが最重要。

NHKマイルC(1-0-0-3)
まだ記憶に新しい変則2冠を達成したキングカメハメハが登場したのは2004年。2001年クロフネが5着、2006年ロジックが5着と2002年のテレグノシス11着を除けば、G1馬の威厳を保つようなレース振り。1番人気さえ予想されるディープスカイはどうなるか。

以下は参考までに皐月のプレップ。

シンザン記念(1-0-2-8)
優勝は2002年のタニノギムレットのみ。中距離に実績のあるタイプならそこそこ頑張れる。

京成杯(0-0-0-12)
1998年まで1,600で行われ、それ以降は2,000で行われている。皐月賞との関連性はよく知られているレースだが、話がダービーになると全く別でオースミブライト、ボーンキング、そして昨年のサンツェッペリンの4着が最高と冴えない。果たしてマイネルチャールズは?

共同通信杯(3-0-2-9)
アイネスフウジン、ナリタブライアン、ジャングルポケットの3頭が優勝も近年は苦戦続き。皐月大敗のショウナンアルバの巻き返しは?

きさらぎ賞(2-2-1-6)
優勝はスペシャルウィーク、ネオユニヴァース。昨年2着のアサクサキングスもきさらぎ賞の優勝馬。近年、優勝馬は安定して上位を争っているレース。

アーリントンC(1-1-0-1)
タニノギムレットが優勝した他、ダンツフレームが2着となっている。いずれも皐月賞で既に世代屈指の実力を見せていた。

弥生賞(3-3-1-6)
“全国大会準決勝”弥生賞。さすがに出走馬のレベルが高いからか、皐月賞で負けても巻き返してくるケースは以前から多い。ウイニングチケット、スペシャルウィーク、ディープインパクトが優勝。マイネルチャールズは巻き返せるか?

スプリングS(5-0-0-8)
ミホノブルボン、ナリタブライアン、タニノギムレット、ネオユニヴァース、メイショウサムソンがダービー馬に。タニノギムレットを除けば、全て皐月賞馬。「スプリング→皐月を連勝できる馬は春を制す」である。

毎日杯(1-1-1-11)
優勝はキングカメハメハのみ。2着はアドマイヤメインで3着はテイエムオペラオーだから、これ以外のレースで力を示していれば通用する。

平成以降の19頭のダービー馬の前走は次のとおり。

1989年ウィナーズサークル(皐月賞7番人気2着)
1990年アイネスフウジン(皐月賞1番人気2着)
1991年トウカイテイオー(皐月賞1番人気1着)
1992年ミホノブルボン(皐月賞1番人気1着)
1993年ウイニングチケット(皐月賞1番人気4着)
1994年ナリタブライアン(皐月賞1番人気1着)
1995年タヤスツヨシ(皐月賞4番人気2着)
1996年フサイチコンコルド(すみれS1番人気1着)
1997年サニーブライアン(皐月賞11番人気1着)
1998年スペシャルウィーク(皐月賞1番人気3着)
1999年アドマイヤベガ(皐月賞1番人気6着)
2000年アグネスフライト(京都新聞杯2番人気1着)
2001年ジャングルポケット(皐月賞2番人気3着)
2002年タニノギムレット(NHKマイルC1番人気3着)
2003年ネオユニヴァース(皐月賞1番人気1着)
2004年キングカメハメハ(NHKマイルC1番人気1着)
2005年ディープインパクト(皐月賞1番人気1着)
2006年メイショウサムソン(皐月賞6番人気1着)
2007年ウオッカ(桜花賞1番人気2着)

ウイニングチケット、アドマイヤベガを除けば、全て前走1〜3着と好調な馬が優勝。前記2頭はいずれも弥生賞で連対という共通点あり。


タケミカヅチは皐月賞2着。年頭から一貫して崩れず上位を争ってきた堅実型。勝ち星は新馬戦以来見放されているが府中コースの適性は共同通信杯で証明済。今度こそ先頭でゴールできるか。

マイネルチャールズは皐月賞3着。皐月賞のために中山2,000を徹底的に使うという戦略は誤っていなかったようだが、さすがに同コース5連発はやり過ぎの感があった。東京コースは未勝利戦を勝ち上がった舞台。松岡が萎縮しなければ岡田オーナーの悲願達成も。

レインボーペガサスは皐月賞4着。メンバー中最速の上がりを繰り出して上位に迫った。中山であれくらいの競馬が出来れば府中の坂で止まることはあるまい。左回りは全日本2歳優駿で経験済。

アドマイヤコマンドは青葉賞1着。先行抜出しであっさりとダービーの出走権を得た。まだキャリアが浅く上積みもありそうだが、青葉賞当時が大幅馬体減。再度の関東輸送が鍵となる。

クリスタルウイングは青葉賞2着。トゥザヴィクトリー、ビーポジティブ、サイレントディールら重賞ウイナーを兄姉に持つ超良血馬。府中2,400も悪くなく、ステイブルメイトの米3冠最終戦に弾みをつけたい。

モンテクリスエスは青葉賞3着。2,400での勝利がある他、すみれSの好走もあり、半兄キララとは異なり適性距離は少々長めに出ているようだ。府中の長丁場で福島が思い切った騎乗が出来れば。

ベンチャーナインはプリンシパルS1着。追い込みづらい馬場を後方から鋭く差して波乱の要因を作り出した。上がりの速い競馬では手も足も出ないが、上がりが掛かると届くという馬。同じ競馬が本番で出来るかどうか。

アグネススターチはプリンシパルS2着。追い込みづらい馬場を内ぴったりにすいすいと逃げて大波乱の要因を作り出した。最近、積極策で大穴を提供し続けている赤木Jが連続騎乗。

メイショウクオリアは京都新聞杯1着。デビュー2戦目でラジオNIKKEI杯3着など性能の高さを見せていたが、父マンハッタンカフェらしく距離が延びて予定通り(?)台頭してきた。NIKKEI杯1、2着の3歳戦が著しく不振であることからレースレベルに疑問があるが、彼は順調に成長してきているようだ。

ディープスカイはNHKマイルC優勝。アーリントンC以来の充実は素晴らしく、毎日杯で子供扱いにしたアドマイヤコマンドがその後、青葉賞を優勝、前走破ったブラックシェルが今年の牡馬の中では上位にランクされる馬ということで改めてその性能の高さが証明されることとなった。ポイントは2,000のレースで見せ場なく敗れていることか。鞍上はダービー2年連続制覇の期待がかかる。

スマイルジャックは皐月賞9着。着差は0.9秒差でギリギリセーフの範囲内。皐月賞前まで堅実な馬だったため、着順を大きく落としたのは気になるところだが。東京コースは悪くない。急激に人気を落とすようなら。

ブラックシェルはNHKマイル2着。早め進出で勝ち馬に迫った見所のあるレース。距離延長と使い詰めローテーションがどう影響するか。

ショウナンアルバは皐月賞14着。それまでと異なり後方から徐々に進出するレース振りだったが、直線では余力がなかった。近年、全く関連性がなくなりつつある共同通信杯勝ち馬。どこまで巻き返せるか。

エーシンフォワードはNHKマイル10着。アーリントンCではディープスカイに先着した経験もあるが、こちらは距離に限界がありそうな感じ。上積みどうか。

サクセスブロッケンは端午S圧勝。今年のダービーでもしかしたら一番馬券的に悩む1頭になるのかも知れない。ダートでの強さは破格で端午Sの勝ち時計もカネヒキリ、ゴールドアリュールにこそ及ばないものの、昨年のロングプライドを大きく上回る優秀なもので、このままダート路線を歩めば、かなりの活躍が望める1頭だろうが、更なる強敵を求めての今回の挑戦は大歓迎だろう。母サクセスビューティーは距離に限界があったタイプ。初芝でどこまでやれるかお手並み拝見。

サブジェクトは皐月賞10着。じんわり良化しているようだが、現状では出世レース・ラジオNIKKEI杯勝ち馬としては物足りない戦績。トレンドのフジキセキ産駒だが。

フローテーションは皐月賞11着。後方から何も出来ずにレースを終えた。戦歴から少々大物感に欠く印象。

レッツゴーキリシマはNHKマイル9着。積極的に前々を攻めたが直線で脚が上がってしまった。皐月賞5着など持てる力はさほど劣っている印象はないが、本番ではペースが鍵となる。